考える
須崎流の施設運営を考える
高知県須崎市では、2027年の開館に向けて図書館等複合施設の整備を進めています。施設の運営形態探求支援業務を受託したアカデミック・リソース・ガイド株式会社(arg社)の協業者として、2023年10月から2024年度にかけて情報発信と市民対話の支援を担当しました。
市の将来にとって最適な運営形態を模索するため、市職員とともに全国の先進事例の視察調査を行いました。視察では直営方式のほか、指定管理制度や市民協働を取り入れている図書館や複合施設を訪問し、運営に関わる人々から実際の取り組みや課題をヒアリングしました。また、情報発信メディアや市民対話の場を通して調査・検討の過程を市民と共有することで、情報の透明性を高め、協働や参画の土台を築くことを目指しました。

形にする
情報発信メディアの立ち上げと運用
メディア名とVIの提案
須崎市図書館等複合施設ができるまでのプロセスを共有するために、noteやInstagram、印刷物を使った情報発信を行いました。施設名称やロゴとは別に、これらの情報コミュニケーションの一貫性と役割を明確にするために、メディア名「すさきのすづくり」とロゴマークを提案しました。「すさきのすづくり」のネーミングには、施設整備のハード面だけでなく、運営形態や市民との関係性といったソフト面が育つ過程を伝えていくという意図を込めています。

note・Instagramを用いた発信
noteやInstagramでは、視察調査で得られたことや、市民対話の告知・レポートを発信しました。その時その場に来られなかった人もプロセスを追体験できるよう、写真を交えて丁寧に伝えることを意識しました。コンテンツの作成では、撮影、執筆、編集からメディア間の連動までを担当しました。

市民対話のツールデザイン
2024年度に4回にわたって開催された市民対話では、告知素材や参加者向けのグラフィックツールを制作しました。告知素材ではシリーズとしての一貫性を保ちつつ、各回のテーマについて対話の入り口となるビジュアルを意識しました。「こども・若者の声をきこう」がテーマとなった第3回市民対話では、須崎総合高校生にアンケートを実施し、結果を共有する資料の作成も担当しました。

参加者からの声を受けて、対話のためのカード型ツールも作成しました。対話の場に慣れていない人や、大人数の中で手を挙げて意見を出すのが苦手な人も、安心して参加できるようにするためのカードです。作成にあたっては、プロジェクトメンバーと複数案を検討し、Instagramのストーリー機能を使ってアンケートを実施しました。投票数は決して多くはありませんでしたが、建設的な声が場のあり方をつくっていくことを感じられる試みでした。

2025年度からは、新たに着任した施設マネージャーが中心となって開館に向けた準備が進められています。引き続き、情報発信の監修やグラフィック制作といったかたちで関わり方を柔軟に更新しながら支援しています。
